2011年 01月 18日
15年目のあらたなスタート |
もう15年にもなるのです。
独立後、最初にいただいた設計の仕事でした。
木造二階建て、二世代の住宅。
私の事務所が移る度、雑誌の記事を見る度に、
連絡をくださる、クライアントご夫妻です。
この度、三世代目の娘さん達がそれぞれに独立され、
このファミリーの新しいスタートを切るパーティに、
設計者である私にまで、声を掛けてくださいました。
娘さん達が幼少の頃から、独立の今日まで、
この住宅が刻んだご家族の日々に感謝するからだとのお招きでした。
ほんとうに、うれしいことでした。
また、設計の結果がそこに住まわれたご家族の日々に、
目には見えないなにかを、
住宅という空間が与えてつづけるのだと、あらためておもうのです。
一時の流行や思いつきでは、こうした日々の時間の長さに耐えられないのだ、
とも心の中で反芻していました。
住宅の設計は、建物を設計することではないのだと。
そこに住まうご家族の感覚に応え、
ひいては感覚をデザインすることなのではないか、
と思う一日でした。
by k_watarow
| 2011-01-18 10:33