2009年 12月 06日
最小限の住まいーーー高村光太郎山荘 |
門重農園の林檎園を訪ねたところで、気分満喫したのに欲をだし、
花巻の高村光太郎山荘を訪ねた。
晩秋のとばりが降りはじめ、外気も急に冷え込んできた。
前に立った光太郎山荘は、一段と寒さを感ずるほどに、
簡素と言うには、あまりに簡素、だった。
間口2.5間、奥行き3間、井戸には差し掛けがかかる。
土間と板の間、板の間にはいろりが切られ、
蒲団を敷いたであろう隅に沿って、L型に棚を吊って書籍が並んでいた。
茶室に住んでいると表現したら、伝わりやすいかもしれない。
しかし壁は荒壁だから、昨今の茶室のように洗練された小屋をイメージしたら誤る。
外に独立して大小便の便所があった。
便所の明かり取りに「光」の文字が切り抜かれていた。
小屋は、二重の覆い屋にあり、
実際に部屋の中に入って、体感することの出来なかった。
便所もまた同様。残念である。
ものを持たない生活。
僕には、実践できない。気持ちだけ汲み取るのが精一杯だ。
カメラの電池切れで、内部の写真を撮らずに済ましたので、
パンフレットのアップのみ。
田んぼの水がぬるむ頃は、一面の緑でさぞや楽しかろう。
これから雪の到来を前に、そんなことをおもった。
by k_watarow
| 2009-12-06 18:34
| 住まいのことなど