2009年 11月 06日
松、っていいものですね。 |
近年、松を美しいとおもうのです。
惹かれています。
力強く、動きがあり、
いつも緑でありながら、風の抜ける爽やかさがあります。
あまり人工的に仕立てられた感じのしないこの松は、
横浜にある勧行寺というお寺の前に植えられました。
この大きな松が場内に運び込まれ、予定の位置に置かれるまでの一部始終。
魅せられていました。
扱う職人さんたちの知恵と機敏な動き、恰好いいのです。
玉がけと言われる、吊り上げる支点を決める作業は、慎重を極めていました。
相手が松であるだけに、幹を傷つけたり、枝を損ねたりはできないことです。
重心を探りながら、降ろしたときに位置決めが容易に出来るよう、吊り上げる支点を見定める。
そこには、長年の経験から体で覚えた確かな「感」が生きているように思えました。
計測され予測された想定された流れの中でモノが据えられてゆくこととは違うことに、
少なからぬ昂ぶりを感じていました。これを、感動というのでしょう。
設計屋は、図を絵を描くことはできる(そう思っている)のですが、
そこに描いたモノを体でつくり出すことが出来ない。
きのうも、そのもどかしさと悔しさを感じずには居れない時間でした。
by k_watarow
| 2009-11-06 10:42
| きょうの一番